はじめに
この記事を書いてから早1年。 暇なときにちょこちょこといじっているうちに、helmを導入したり、tabbarを入れたりと色々変わっていた。 全部書いていると多すぎるので、中でも一番変わったpythonを書くための設定について書く。 加えて気に入っているパッケージについても書く。
全体の設定のgithubのレポジトリはこちら。 github.com elispのコードを多少書いたけど、その部分だけでなく、common.elに書いてある部分がないと動かないものもあると思う。
- 動画メインの記事を書いた
ksknw.hatenablog.com
環境
python mode
1年前はelpyとか使ってなんとかかんとかpythonを書いていた。 今思うとよく頑張って書いてたなって思う。 今はpythonを書くために主に以下のパッケージに頼っている。 これらは補完、コード規約準拠、文法チェック、テンプレート展開の機能。
- jedi
- autopep8
- pyflakes
- yasnippet
以下を使うためには、
$ sudo apt-get install pyflakes $ sudo pip install jedi epc autopep8
をする必要がある。
jedi
jediはオムニ補完、つまり文法的な部分をある程度汲んだ上で補完をしてくれるパッケージ。 補完だけでなく関数の定義にジャンプする機能もある。 公式はこちら
こちらの設定を参考にして、設定した。
(jedi:setup) (define-key jedi-mode-map (kbd "<C-tab>") nil) ;;C-tabはウィンドウの移動に用いる (setq jedi:complete-on-dot t) (setq ac-sources (delete 'ac-source-words-in-same-mode-buffers ac-sources)) ;;jediの補完候補だけでいい (add-to-list 'ac-sources 'ac-source-filename) (add-to-list 'ac-sources 'ac-source-jedi-direct) (define-key python-mode-map "\C-ct" 'jedi:goto-definition) (define-key python-mode-map "\C-cb" 'jedi:goto-definition-pop-marker) (define-key python-mode-map "\C-cr" 'helm-jedi-related-names)
何も考えずに設定すると、元々のauto-completeの補完も表示されてしまうので、それらは消しておくといいと思う。
こんな感じで補完される。
autopep8
コードを書くとき、演算子の両側にスペースを入れるとか、無駄な改行を入れ過ぎないとか、色々気にしてないと見た目に汚いコードになってしまう。 手で直すぐらいなら、「動くからまあいいか」となるかもしれないけど、自動で直してくれるならそれに越したことはない。 autopep8はpep8というコーディング規約と比較してダメなところを勝手に修正してくれる機能。
例えばこんな感じのコードを書いて保存すると
# -*- coding: utf-8 -*- def test(a): return a+1 if __name__ == '__main__': print test( 10)
勝手にこのようなコードに変換されて保存される。
# -*- coding: utf-8 -*- def test(a): return a + 1 if __name__ == '__main__': print test(10)
ちなみに、","の後ろにスペースを置くことは規約違反ではないので、 これは修正されるけど、
test(10, 20, 30) test(1 ,2 ,3)
こういうのは修正されない。
test(10, 20, 30) test(1, 2, 3)
ので、縦方向にインデントを揃えたいときはスペースをどこに入れるかをちょっとだけ気にしないといけない。
設定は以下。pep8の規定に1行79字以内というのがあるが、さすがに厳しすぎないかと思うので、200字に変えてある。
(require 'py-autopep8) (setq py-autopep8-options '("--max-line-length=200")) (setq flycheck-flake8-maximum-line-length 200) (py-autopep8-enable-on-save)
pyflakes (flymake-cursor)
pythonはコンパイルが不要なので、逆にエラーがあったとしても、その箇所が実行されるまでわからない。 pyflakesはとても便利で、エラーやwarningを表示してくれる。 これをEmacsから呼ぶことで、画面内にエラーなどを表示できる。
(flymake-mode t) ;;errorやwarningを表示する (require 'flymake-python-pyflakes) (flymake-python-pyflakes-load)
こんな感じでpyflakesを勝手に実行して結果を表示してくれる。
yasnippet
他のエディタになかなか移れない原因の一端がこの機能。 短いフレーズを入力した後、tabを押すと予め登録されたフレーズを挿入してくれる。 githubのレポジトリはこちら。 単純なフレーズの挿入だけでなく、
class $0:
def __init__(self, $1)
$2
とか書いておくと、$のところを順番にカーソル移動させて穴埋めみたいな感じでコードを書くこともできる。
以下のようなものがたくさん登録してある。
. + Tab
self.
np + Tab
import numpy as np
ifmain + Tab
if __name__ == '__main__':
気に入っているパッケージ
helm
1年前はanythingを使っていた。 anything-filelist+には大変お世話になったんだけど、helmにはhelm-locateというものがあって(anythingにもあるのかもしれないが)、そっちのほうが便利そうだったので、helmに乗り換えた。 helm-locateはデフォルトではand検索ができなくて不便だったけれど、こちらの設定を使うと、and検索できるようになって、all.filelistとかも作らなくていいしfilelist+いらないなってなった。
全般的な設定はこちらを参考にした 。
locateはファイルを作った直後なんかは更新されていないので、 $ sudo updatedb とかやる必要がたまにある。
見た目
本質的ではないけど、なんやかんやこれをいじるのが一番楽しいかもしれない。
最近追加したもののなかでTabbarがいい感じだった。 ファイル開くときはだいたいhelm使ってるから別にいらないっちゃいらないけど。
;;tabバーを追加する。 ; tabbar.el http://cloverrose.hateblo.jp/entry/2013/04/15/183839 (require 'tabbar) (tabbar-mode 1) ;; グループ化しない (setq tabbar-buffer-groups-function nil) ;;画像はいらない (setq tabbar-use-images nil) ;; 左に表示されるボタンを無効化 (dolist (btn '(tabbar-buffer-home-button tabbar-scroll-left-button tabbar-scroll-right-button)) (set btn (cons (cons "" nil) (cons "" nil)))) ;; タブ同士の間隔 ;; http://ser1zw.hatenablog.com/entry/2012/12/31/022359 (setq tabbar-separator '(0.8)) (defun my-tabbar-buffer-list () (delq nil (mapcar #'(lambda (b) (cond ;; Always include the current buffer. ((eq (current-buffer) b) b) ((buffer-file-name b) b) ((char-equal ?\ (aref (buffer-name b) 0)) nil) ;; ((equal "*scratch*" (buffer-name b)) b) ; *scratch*バッファは表示する ((equal "*eww*" (buffer-name b)) b) ; *eww*バッファは表示する ((char-equal ?* (aref (buffer-name b) 0)) nil) ; それ以外の * で始まるバッファは表示しない ((buffer-live-p b) b))) (buffer-list)))) (setq tabbar-buffer-list-function 'my-tabbar-buffer-list) ;; tabbar外観変更 (set-face-attribute 'tabbar-default nil :family (face-attribute 'default :family) :background (face-attribute 'mode-line-inactive :background) :height 1.0) (set-face-attribute 'tabbar-unselected nil :background (face-attribute 'mode-line-inactive :background) :foreground (face-attribute 'mode-line-inactive :foreground) :box nil) (set-face-attribute 'tabbar-selected nil :background (face-attribute 'mode-line :background) :foreground (face-attribute 'mode-line :foreground) :box nil)
その他細々と設定して、こんな感じの見た目になる。
Emacsを再起動したときに、終了時の状態に戻す
Emacsを起動して、画面を分割して、昨日開いていたファイルを開いてってやるのめんどくさい。 こちらを参考にして、desktop-save-modeを設定した。 以下は設定後に自動的にinit.elに追加されていた。
;;再起動時に色々復元 (custom-set-variables ;; custom-set-variables was added by Custom. ;; If you edit it by hand, you could mess it up, so be careful. ;; Your init file should contain only one such instance. ;; If there is more than one, they won't work right. '(desktop-save-mode t)) (custom-set-faces ;; custom-set-faces was added by Custom. ;; If you edit it by hand, you could mess it up, so be careful. ;; Your init file should contain only one such instance. ;; If there is more than one, they won't work right. )
今後やろうと思ってる設定
参考
- GitHub - tkf/emacs-jedi: Python auto-completion for Emacs
- Jedi.el: jump to definition **and back again**
- pyflakes 1.4.0 : Python Package Index
- GitHub - joaotavora/yasnippet: A template system for Emacs
- NTEmacs @ ウィキ - helm を使うための設定
- Helm をストレスなく使うための個人的な設定 - あらびき日記
- tabbar.elでEmacsをタブエディタ化 (自動で最適な設定をしたい) - cloverrose's blog
- 年末なのでEmacsの設定ファイルを見直しますよ - ser1zw's blog
- Emacsの終了時の状態を保存する